結局全然手取りがありませんでした・・・。
そんな疑問にお答えします。
ふと給与明細を見ると、なんだか知らない間に給料からいっぱい引かれているということありませんか?
給料から引かれるお金を教えてくれる会社はほとんどありません。
周りの人も知らないですし、知っている人はそんにいないというのが現状です。
この記事では、そんな給料の疑問にお答えします。
ご覧いただければ、「なんでこんなに給料から引かれてるの?」「どうしてこんな計算がされているの?」という疑問が解決します。
ぜひ、ご覧ください。
なぜ健康保険料と厚生年金保険料が2ヵ月分徴収されるの?
あなたが退職する時に給与明細を見たら健康保険料と厚生年金保険料が異常に多く引かれてたことありませんか?
この現象が起きるのは条件は2つあります。
- 会社給料が当月締め当月払いである
- 月末退職である
なぜ、上記の2つを満たすと2ヵ月徴収が発生するかというと、2つ理由があります。
1つ目が、社会保険料(健康保険料・厚生年金保険料)は1ヵ月遅れで引かれているから。
例えば、4月分の社会保険料は5月支払いの給料から引かれ、9月分の社会保険料は10月に引かれるのです。
考えてみてください。3月31日に退職すると4月の給料がありませんよね。
そうなると3月分の社会保険料が引かれないまま退職することになります。
ですので、3月の給料から2月分と3月分の社会保険料が引かれることになるのです。
2つ目が、月末退職ということ。
なぜ月末退職が社会保険料2ヵ月徴収の条件なのかというと、社会保険料は月中で退職すると退職月分の社会保険料がかからないからなんです。
例えば、3月20日に退職した場合、3月分の社会保険料がかかりません。
つまり、3月の給料からは2月分の社会保険料しか引かれない(1ヵ月分)で済むことになるのです。
例えば、3月20日に退職した場合は3月分の社会保険料は次の会社か市区町村に払うことになるので、払わずに済むということはありません。
最初の給料からは社会保険料(健康保険・厚生年金)が引かれなかったけど、翌月に引かれたのはなぜ?
初めて給料をもらった時に社会保険(健康保険・厚生年金保険料)が引かれなかったけど、翌月の給料から引かれているという経験はありませんか?
これは、上記でも解説した通り、社会保険料は1ヵ月遅れで引かれるからです。
例えば、4月に入社して4月に給料が出る場合は、4月の給料からは社会保険料は引かれません。
5月の給料から初めて社会保険料が引かれます。
ですので、初任給で入った給料の手取り額が、翌月の給料は社会保険料が引かれるので、初任給より手取り額が少ないということを覚えておきましょう。
「手取り額って何?」という方は下記の記事をご覧ください。
退職月の給料からは住民税が多く引かれているのはなぜ?
住民税は6月が更新月になっています。
そして、1月~4月に退職した場合は、基本的に住民税を一括(退職月から5月分まで)徴収する決まりがあるのです。
例えば、毎月1万円の住民税が引かれていた人が、2月に退職した場合、「2月・3月・4月・5月分」の4万円が2月の給料で引かれることになるということ。
ですので、場合によっては社会保険料2ヵ月分と住民税5ヵ月分、給料から取られるという事態が起こります。
退職月にの給料には気をつけましょう。
住民税については下記の記事で詳しく解説しています。
なぜ給与明細の支給と控除に同じ金額が入っているの?
給与明細を見た時になぜか支給と控除の欄に同じ項目で、同じ金額が入っているのを見たことありませんか?
なぜこのような表記をするのかというと「課税」をするためです。
「課税」とは何かというと、会社から給料以外で支払われたお金に所得税をかけるための処理です。
例えば、会社で表彰されて金一封として1万円を現金で直接もらったとします。
でもこの1万円には税金かかっていませんよね。
給料の場合は収入に応じて所得税がかかっていますが、直接現金をもらうと税金がかからずもらっていることになります。
そうなると税金のルールに沿っていません。
会社から従業員に払うお金は所得税がかかるというルールになっていますので、現金を渡した本人から税金を取らなければならない。
ですので、現金でお金を支給した分は給料の支給と控除に入れることによって現金分(この例だと1万円分)の所得税を取っているということになるのです。
給与明細で支給と控除の両方に同じ項目で同じ金額が入っていたら、課税処理をしているんだなということを覚えておいてください。
健康保険料と厚生年金保険料が急に高くなったのはなぜ?
突然、健康保険料と厚生年金保険料が上がっていた(下がっていた)ことありませんか?
これは年に1回保険料の見直しが行われるためです。
基本的に4月~6月に支払われた給料の平均によって保険料が決まります。(保険料は等級により決定)
そして、決まった保険料は10月の支払われる給料から変更になるのです。
例えば、去年の4月~6月は平均25万円だった人が、今年の4月~6月は平均30万円だったとします。
そうすると、今年の9月までは平均25万円で決まっていた保険料が引かれているのですが、今年の10月からは平均30万円で決まった保険料が引かれていくという仕組みになっています。
「手取りが少なくなった!」と思ったら健康保険料と厚生年金保険料をご覧ください。もしかしたら前月より金額が上がっている可能性があります。
社員会費や共済会費など、勝手に引かれているのはなぜ?
給与明細を見た時に「社員会費」や「共済会費」という項目を見たことはありますか?
「なんか知らんけど勝手に引かれてる!」と思っている方もいるんじゃないでしょうか。
この「社員会費」や「共済会費」というのは、会社の税金みたいなものです。
例えば、会社で「結婚した」「子供が生まれた」などのお祝い事があった時に金一封が会社から出るとか、「社員旅行」や「会社の部活」をするための費用など、会社と独自の福利厚生でお金がかかる時があると思います。
この会社独自の福利厚生の費用として毎月社員の給料から会費を引いて、イベントがあるとその会費からお金を出すという仕組みを作っているのです。
ですので「〇〇会費」というのは会社の税金と覚えておいてください。
まとめ
給与明細をじっくり見たことある方はそんなにいないと思いますが、「なんでこんなに引かれてるの?」「なんで勝手に引かれてるの?」と疑問に思うことは会社員をやっていれば必ずあります。
教えてくれる環境がないので、知らないのは当然です。
この記事を「なんでだろう?」と思って見ていただいたあなたのお役に立てていれば幸いです。