労働相談 法律

【社労士が実際に受けた労働相談の回答まとめ】お金・労働時間・休暇・退職など

2020年5月22日

社労士さんはどんな質問を受けてるんだろう?
私も仕事の悩みがあるから知りたいな

 

そんな疑問にお答えします。

 

わんこ社労士
この記事を書く私は、現役の社労士。Twitterで労働相談を受けていて、相談件数は130件以上です。

 

これまで私のTwitterから、さまざまな相談・質問をいただきました。

 

この記事では、これまでいただいた相談・質問とその回答を厳選し、まとめてご紹介します。

 

ご覧いただければ、お金・労働時間・休暇など今まで疑問に思ったことが解決するかもしれません。

 

働いている皆さんがお役に立てる情報だと思います。ぜひご覧ください。

 

目次

 

お金(給料)に関する質問

 

固定で残業代が払われています。いくら残業しても残業代は変わらないんですが、これでいいのでしょうか?

よくありません。

 

固定で残業代が支払われている場合、「○○時間分」と決まった時間分が払われていると思います。

 

しかし、実際にその決まった時間分を超えた場合、会社は超えた分の賃金を支払わなければなりません。

 

 

例えば、毎月固定で残業代が20時間分払われていたとして、今月25時間働いた場合は、5時間分が上乗せで払われるというのが本来の仕組みです。

 

固定で残業を払っているから、いくら残業させても残業代は発生しないという考えは間違えです。

 

今すぐ会社に確認しましょう。

 

インフルエンザで休んで欠勤になりました。傷病手当金は出ますか?

出ます。

 

有給休暇がなくなり、インフルエンザで欠勤した分は、給料が払われませんが、傷病手当金の対象となります。

 

傷病手当は3日以上欠勤が続いた場合に、医師の証明書があれば、給料の3分の2が給付される制度です。

 

インフルエンザでも傷病手当金の対象となります。

もちろん新型コロナウイルスにかかり欠勤になった場合も傷病手当金の対象です。

 

 

会社から業績悪化で給料を1ヵ月遅らせると言われました。生活が苦しいので拒否できますか?

拒否できます。

 

本来、給料は原則、月に1回払うことが法律で決められています。

 

ですが、会社の業績悪化で給料が1ヵ月遅くなると言われた場合、労働者の同意を得れば可能になります。

 

しかし、労働者がこれを拒否した場合は原則に従い、月1回給料を払わなければいけませんので、会社は給料の支払いを1ヵ月遅らすことはできません。

 

 

労働時間に関する質問

 

1日の労働時間が切り捨てられます。違法ですか?

1日の労働時間を切り捨てるのは違法です。

 

例えば、18時40分に仕事を終えたにもかかわらず、強制的に18時30分に切り捨てるのは労働基準法では認められません。

 

1日10分切り捨てられた場合、それが20日あれば毎月200分サービス残業をしていることになります。

(実際に行政指導も入った会社もあります。参考記事

 

なお、キリの悪い時間が気持ち悪いという理由で自ら労働時間を切り捨てて申告してる場合は違法ではありません。

 

 

業務委託で会社に出勤しています。休日出勤したら割増手当はもらえますか?

もらえません。

 

業務委託契約で働いている場合は、労働基準法が適用されないため、たとえ休日出勤をしても割増賃金の発生はありません。

 

 

36協定は少しだけ残業が発生する場合も提出しないといけないんですか?

提出しなければいけません。

 

36協定は本来「8時間を超えて労働させてはいけません」と労働基準法で決められていることを特例として認める届出です。

 

たとえ従業員が1人でも残業が発生するなら36協定を提出しなければいけません。

 

 

所定労働時間が7時間30分なのですが、7時間30分から8時間の間の30分だけ残業代が払われません。法律上あっていますか?

間違っています。

 

本来、残業代は8時間を超えて払われるものですが、会社で7時間30分が労働時間と決められている場合で、7時間30分を超えた時間は残業になります。

 

ただし、会社は8時間を超えるまでの30分は割増賃金を支払義務はありません。

 

休日に出張のため移動しても休日出勤の扱いにならないんですか?

単に移動しているだけだったら休日出勤にはなりません。

 

移動は通勤と同じく、たとえ出張であっても業務に従事していないとされ、労働時間には該当しません。

 

ただし「運搬」など、単に移動だけではなく、持って行く(持って帰る)という業務を命じられて出張した場合は、休日出勤になります。

 

 

休暇に関する質問

 

有給休暇を取ったら皆勤手当を減らされたました。違法ではないですか?

微妙ですが、違法ではありません。

 

皆勤手当は無遅刻無欠席の場合に支給される手当として設けられる手当です。

手当の目的と経済損失の度合の観点から、有給休暇を使うことで皆勤手当を減らすことは違法ではないとも言えます。

 

ただし、有給休暇が使いづらい環境になったり、社員の経済的損失が大きい場合は、有給休暇の使用により皆勤手当を減額することはよくないとも言えます。

 

 

子の看護休暇を取った場合は、無給になってしまうんですか?

無給になる場合があります。

 

子の看護休暇とは、小学校就学までの子を持つ社員が、子の病気などで看病しなければならない場合に取得できる休暇です。

 

法律上は、無給でも認められるため、子の看護休暇を使った場合、欠勤と同様、休んだ分を給料から引かれる場合があります。(時給の場合は出勤しなかった時と同様の扱い)

 

しかし、会社の就業規則で子の看護休暇を「有給」として定めている場合は、有給休暇と同様、休んでも給料が減ることはありません。(時給の場合は出勤したとみなす)

 

 

有給休暇の使用を拒否されました。有給休暇は会社の権利で拒否できるんですか?

原則、拒否できません。

 

有給休暇は、労働者の権利であるため、休む理由問わず会社は拒否できません。

 

しかし「どうしても休まれては困るという状況」であれば、会社は他の日に有給休暇を変更できます。(時季変更権)

 

 

退職に関する質問

 

退職にあたり、有休消化を拒否されました。会社が拒否できるものなのでしょうか?

拒否できません。

有給休暇は労働者の権利であり、会社が使用を妨げることはできません。

 

 

また会社は、有給休暇を使用する日を変更することはできますがはありますが、退職を予定している人に日の変更は不可能なのです。

つまり、会社は有給休暇を拒否する権利はないことになります。

 

ただし、労働者側も業務の妨げになるような有休消化の仕方は避けるよう心がけましょう。

 

 

いったん出した退職届を撤回したいです。可能ですか?

状況によっては可能です。

 

退職届は退職の意思表示なので、本来退職届を提出した時点で撤回はできません。

 

しかし、単に上司が持っていて、会社の人事などへ正式に報告をしていなければ、まだ効力は発生していないと考えられるので、撤回の余地はあります。

 

 

会社の業績不振で強制的に退職願を書かされました。拒否できますか?

拒否できます。

 

退職願は「自ら退職したいです(自己都合退職)」という意思表示のための書類です。

 

業績不振で退職する場合は「会社都合」になるので退職願は必要ありません。

 

 

「自己都合退職」と「会社都合の退職」では、失業保険の給付額が大きく異なります。

 

安易に退職願を出さずに会社都合により退職という形で話し合ってみましょう。

 

 

長年パートで働いていましたが、突然契約を切られました。認められるんでしょうか?

認められません。

 

長期間にわたり、何度も契約を更新している場合は、実態として正社員とほぼ変わりません。(具体的には、契約を3回以上更新し、または雇い入れの日から起算して1年を超えて継続勤務している場合になります)

 

労働者にしてみれば「次も更新がある」と思うのが通常の心理です。

 

長期間更新しているパート社員に対しては解雇の規定が適用されます。

 

 

 

30日以内の解雇であれば「解雇予告手当」の支払いが必要になります。

 

また会社側は、解雇するときは本人と十分に話し合って対応しましょう。

 

 

入社に関する質問

 

実際入社したら求人票より安い給料でした。許されるんでしょうか?

許されます。

 

求人票で提示している給料は、あくまで目安の金額であり、実際の給料と多少違ったとしても許されます。

 

理由としては、応募時点ではまだ雇用契約が成立しておらず、求人票の賃金は確定金額ではないからです。

 

しかし、極端に金額が低いと良くありません。信頼できない会社として、労働者から雇用契約の解約を求められる可能性があります。

 

 

入社したら条件が違いました。すぐ退職しても大丈夫ですか?

明示されていた労働条件と違う場合は、すぐに退職することができます。(雇用契約の即時解約)

 

ただし、法律で労働条件の明示が義務化されている項目に違いがあった場合に限ります。

 

なので、「福利厚生」など明示が義務化されていない項目に相違があった場合は、すぐに退職することはできません。

 

 

まとめ

 

Twitterを始めてから多くの方から労働に関する質問・相談をいただきました。

 

正直ここでは公表できないような内容のものいただいており、載せられる質問は限られますが、仕事でお悩みの方に役に立てればと思い書かせていただきました。

 

 

私のTwitterでは、「~わん」と言いながら、難しい法律や労働相談を柔らかく解説、回答しています。

 

何かお悩みの方はTwitterの質問箱からお問い合わせください。わかる範囲で回答させていただきます。

 

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