2018年12月、政府が電子マネーによる給与支払いを解禁する方針を固めたことをご存知でしょうか。
最近はキャッシュレス化に向けてどんどん進んでいるので、今回は電子マネーによる給与支払いを解説します。
どうやって給与を電子マネーで払うのか
そもそも、どうやって給与が電子マネーで支払われるかというと
銀行口座を通さずに、直接、従業員のカードやスマホのアプリに送金することになります。
ただし、導入には以下の条件が必要です。
- 電子マネーか現金払いか従業員が選択できるようにすること
- 指定したカードや決済アプリに入金すること
- 入金された給与をATMなどで月1回以上、手数料なしで現金で引き出せること
- 仮想通貨は対象外
- 給与送金は1回あたり100万円が上限
給与が従業員本人に直接送金されるから会社の給与担当者は給料日の当日でも振込手続きができるようになるかもしれないです。
※現在は給料日の3営業日前が最終の給与振込日
給与が銀行口座に支払われる理由
なぜ給与が銀行口座に支払われるかというと、それは法律で決まっているからです。
労働基準法には「通貨で直接、労働者に全額支払わなければならない」と定められています。
この「直接労働者に支払う」の例外として「銀行口座への振込」が認められています。
そのため、電子マネーの支払いを労働基準法の例外として加える方向で金融庁や関連業界と調整に入っています。
給与が電子マネーで支払われるメリット
給与が電子マネーで支払われるメリットは「時間の削減」だと思います。
銀行口座を作らなくてもいい
銀行口座を作らなくてもいいということは銀行口座を作る時間がいらなくなるということです。
つまり、平日に銀行に行って、書類を書いて、窓口に行ってという手続きは不要になります。
また、外国人労働者は銀行口座を作らなくても給与が受け取れるので日本で働きやすくなります。
給与担当者が銀行の営業日に合わせて振込手続きしなくてよい
給与振込の手続きは「給料日の3営業日前まで」と決まっています。
電子マネーになると直接労働者に支払われるので「給料日の3営業日前」という縛りはなくなり、会社の給与担当者は時間に余裕が持てます。
銀行員の仕事が減り、他の仕事に時間がさける
銀行口座を作るらなくなり、会社から給与振込の依頼が来なくなると、その分銀行員の仕事が減り、他の仕事に時間をさけるようになります。
こうしてみると電子マネーやIT化が進むにつれて銀行がなくなるといわれる要因がわかってくると思います。
まとめ
電子マネーが普及すると確実に労働時間の削減につながっていくと思います。
また、電子マネーで給与を受け取ると”ポイントがつく“なんてこともあるかもしれません。
現在では、PayPayやLine pay、楽天Payなどスマホ決済にどんどん企業が参入しています。
ちなみに電子マネーは仮想通貨ではありません。
仮想通貨との違いはこちらの記事を参考にしてください。
以上給与支払いの電子マネー化についてでした。