あなたは仕事でこんな悩みを抱えていませんか?
- 希望と期待に満ちて入社したけど、今はぜんぜんやる気がでない
- 上からの言われた仕事をこなすだけで、毎日がつまらない
- 同期がどんどん昇格・昇進していってモチベーションが下がっている
おそらく、思い当たるふしがあるでしょう。
中には悩みが尽きなくて、転職を考えている方もいらっしゃるのではないでしょうか。
そこで今回は、仕事のやる気がでない理由を心理学やキャリア理論に基づいて解説します。
今後のキャリアに悩んでいる方は、ぜひご覧ください。
仕事のやる気がでない理由
仕事のやる気がでない理由は、疲れや人間関係もありますが、それは誰でもわかっていることです。
ここからは、「なぜ仕事のやる気がでないのか」を深く解説していきます。
仕事に対する情熱がなくなった
就職・転職する前は「この会社でいろんな経験を積むんだ!」「実績を活かして活躍するんだ!」と期待と希望に満ちていたことでしょう。
しかし、今はその情熱がなく、ただ毎日言われたことをやるだけになっているはず。
その原因は
- やりたい仕事に就けない
- 自分に裁量権がない
- 上から指示された仕事だけをやっている
など、仕事にやらされている感があるからです。
これは「内発的動機付け」が機能していないことが原因といえるでしょう。
内発的動機付けとは、仕事に対する興味や関心から生まれるやりがいや達成感など、自身の内からなる「やる気(動機付け)」のことです。
最初は希望と期待に満ち溢れていた仕事の熱量が、いつしか「やらされている」と思うようになり、やりがいがなくなっていると考えられます。
毎日がつまらない
「毎日つまらないな~」と感じるのは、その仕事が自分にとって重要ではないことだからです。
カーネギーメロン大学の教授らによる研究チームの研究によると、退屈を感じる場面として最も多いのは「自分にとって重要ではなく、あまり意味がない」と感じていることに取り組んでいるときである、と結論づけているそうです。
いまの仕事が自分のスキル向上や今後のキャリアにつながることでなければ、仕事をしていてもつまらないと感じるということです。
昇進・昇格ができなくてモチベーションが上がらない
昇進・紹介ができなくてモチベーションが上がらないと感じる人は、周囲の評価が気にしすぎている可能性があります。
誰にどのように思われるかばかり気にして、本来の仕事のおもしろさを忘れ、自分自身を見失っているのかもしれません。
アメリカの心理学者であるダグラス・T・ホール教授は「大切なのは、自らのやりがいや目的を達成したことで得る心理的な成功である」と述べています。
つまり、昇進・昇格が目的となってしまって、「仕事に対する達成感」や「自分がやりたいことをやる」という本来の目的を見失っているためにやる気がなくなっている可能性があるのです。
仕事のやる気を上げる方法
仕事のやる気を上げる方法はさまざまですが、ここでは2つのやり方をご紹介します。
- 自己選択でやる気を上げる
- 仕事の考え方を変える
それぞれを詳しく解説します。
自己選択でやる気を上げる
ある実験では、自己の選択で行ったものは、指示によって行ったものより2倍~4倍のパフォーマンスを発揮したという結果がでています。
逆に言うと、他人に決められるとパフォーマンスが上がらないのです。
たとえば、自分の判断で始めた趣味や習い事は、ついそのことについて考えてしまいますよね。あるいは、A社の株を買ったらA社のことが気になり、自ら調べるようになります。
このように、自分の判断で選択したものについては、興味がわき、パフォーマンスを上げようとします。
仕事も同じです。
仕事は大抵、他人に決めてもらっている業務が多いでしょう。だから「やる気がでない」という仮説が浮かびます。
つまり、自分で「やりたい」と思ってる仕事はやる気がでてパフォーマンスが上がるのです。
仕事の考え方を変える
「自己選択がやる気をだすポイントだ」と言われても「そう簡単にやりたいことをやらせてくれない」と思っている方もいるでしょう。
そこで、仕事に対する考え方を変えるのも、やる気を上げるポイントです。
その考え方の一つが「プロティアンキャリア理論」というものです。
プロティアン・キャリア理論とは、ボストン大学経営大学院のダグラス・T・ホール氏によって提唱されたキャリア理論です。
プロティアン・キャリア理論の考え方は以下のとおりです。
- これまでのキャリアは、会社の中で昇進することが目的だった
- しかし、終身雇用の崩壊と変化が激しい先行き不透明な社会情勢により、組織に依存する方がリスク
- これからは、会社を個人の成長の場として考え、個人でキャリアを決める
少々難しかったかもしれませんが、要は会社にしがみつくのではなく、会社を個人のキャリア形成の場と考えるということです。
たとえば、「車を作りたい」と思ったら、これまでは「トヨタに入社する」という選択でした。
しかし、開発部に配属されるとは限りません。
では、車を作りたいという考え方を細分化したらどうでしょうか。
- 車を組み立てたい
- 車のデザインをしたい
- 車を設計したい
上記の目的を達成するためにはトヨタ以外の選択肢があるはずです。
このように、「自分がやりたいこと」を明確にして会社を選ぶことで、会社を自分のスキルアップの場としてとらえることができます。
今の仕事にやる気がでないのは、自分のやりたいことが明確になっておらず、ただやらされているだけと考えていいでしょう。
まずは、今の仕事が「自分の今後のキャリアを変えていく仕事なのか」と考えることが重要です。
変化する決断ができない理由
ここまで解説したとおり、仕事のやる気を復活させるには「変化」が必要です。
しかし、変化する決断ができない方もいらっしゃるでしょう。
そんなあなたは、自分と違う考え方にたくさん触れるようにしてください。
そして集めた考え方を他の人にぶつけてみましょう。
これは投資世界で使われる決断法で、社会的探索(スウィート・チェンバー)というテクニックです。
いろんな考え方に触れることで、選択肢を増やし、意思決定の環境を作っていきます。
そうすると、「今の仕事でこういう考え方もできるんだ」「今の仕事は自分には必要ないものだな」と判断ができるようになります。
決断ができない人は、まずSNSやYouTubeでもいいので、いろんな考え方に触れてみてください。
やりたいことがわからない人の対処法
仕事のやる気はでないし、何とかしたいけど、どうしていいのかわからない。
そういう方こそ「自分のやりたいこと」が明確になっていなければいけません。
しかし、自己分析を自分で行うのはなかなか難しいですよね。
そこで、おすすめなのが「キャリアコーチング」という新しいサービスです。
キャリアコーチングは、転職を支援するわけではではなく、キャリアに不安を感じる人と一緒に今後のキャリアについて考えることを目的としています。
相談者が転職をした方がいいのか、現職のままがいいのか、フリーランスの方がいいのかなど、現状を話し合いながら今後のキャリアを明確にすることができます。
中でも「ポジウィルキャリア」が実施しているキャリアコーチングは、キャリア論を専門とする法政大学の田中研之輔教授が監修したサービスです。
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まとめ
仕事のやる気がでないときは、何かに原因があります。
疲れや人間関係などもありますが、それは本質的ではありません。
「やりたい仕事をする」ことをメインに置き、今後のキャリアを検討するところまで考えていけば、5年後・10年後までやる気が保たれる可能性があります。
現状を抜け出すためには、まず「変化」が重要です。